過去数十年の間に、企業、学校、自治体等は、社会の多様性、公平性、包摂性を高めるための対策を行ってきました。これらを総称してDE&Iと呼びます。DE&Iを重視することで、より持続可能な社会を実現していくことができます。
ダイバーシティ(Diversity)
ダイバーシティとは、年齢、性別、民族、宗教、疾病、性自認、性的指向、教育、国籍等の違いを尊重することです。
組織の中では、一人ひとりが多様な視点、仕事や人生の経験、宗教や文化の違いなどを持っています。これらの違いを認識し、背景とは無関係に一人一人を尊重し、大切にすることを学んだときにのみ、多様性の力を発揮し、その恩恵を得ることができます。
エクイティ(Equity)
公平性とは、情報、機会、リソースへのアクセスを、すべての人に公平な扱いを保証しようとするものです。これは、尊敬の念に基づいて構築された環境でのみ可能です。公平性は、利点と障壁が存在し、その結果、すべての人が同じ場所からスタートするわけではないことを認識しています。公平性とは、その不平等なスタート地点を認識し、不均衡を是正し、対処することを約束することから始まる一連のプロセスです。
インクルージョン(Inclusion)
インクルージョンとは、帰属意識のことです。どのような個人や集団であっても、歓迎され、尊重され、支援され、評価され、参加できるような環境を作ることです。インクルーシブなグループは定義上多様(Diversity)であるが、多様なグループが常にインクルーシブであるとは限らないことに注意が重要です。無意識的な偏見や暗黙の偏見を認識することは、組織や地域社会が包括性の問題に対処するのに役立ちます。
D&IからDE&Iに変遷した背景
以前は「ダイバーシティ&インクルージョン」と呼ばれいていたものが、近年「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」ぼ呼ばれるようになってきています。その背景には、特に米国で社会問題化した、マイノリティの社会構造的不平等の問題があります。
差別をなくし機会を平等に提供するだけでは解決できない社会構造的な不平等が大きく認識されてきたためです。出発点からの不公平が存在している状況では、同じ機会を平等に提供しても、社会構造的な不平等は解決されず、社会に分断や構造的格差を定着させてしまいます。そのため、エクイティの概念も強調されるようになりました。
日本でも同様に、世代を超えて格差が継承されてしまう構造が指摘されるようになっています。日本にもおいてもエクイティは重要概念になってきています。
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら