Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【ヨーロッパ】英ガス大手5社、ガスから水素への大規模シフト構想発表。三菱重工はドイツでの水素生産に参画

 英ガス大手5社は1月21日、2030年までに英国で大規模な水素供給ネットワークを建設する構想を発表した。ガス資源を供給していた大手企業が、連携して、ガスから水素へのシフトを図る。

 英国ではジョンソン首相が2020年11月、新型コロナウイルス・パンデミックからの経済復興と気候変動対応を融合させる「グリーンリカバリー」政策の重点施策として「首相10ポイント・アクションプラン」の一つとして、水素の促進を掲げており、ガス大手として英政府の動きに呼応した。

【参考】【イギリス】首相、2030年ガソリン・ディーゼル新車販売禁止方針表明。脱炭素に向け10重点施策も発表(2020年11月19日)

 今回の構想を発表した5社は、Cadent、ナショナル・グリッド、Northern Gas Networks、SGN、Wales & West Utilities。5社全体で英国のガス供給の85%を占める。発表した構想「Britain’s Hydrogen Network Plan」は、英国のガス・電力送配ネットワークの業界団体エネルギー・ネットワーク協会のプログラム「Gas Goes Green」の一環として進める。

 具体的な内容は、まず2023年までに既存のメタンガス供給ネットワークでの水素含有割合を20%にまで引き上げる。第2弾の目標では、英政府が「首相10ポイント・アクションプラン」の中で掲げた2020年代中頃までに脱炭素型の工業団地を2ヶ所に、2030年までにさらに2ヶ所に建設するとの目標を支えるため、2025年までに1GW、2030年までに5GW分の水素を生産する。

 今回の目標を達成するためには、家庭やビルでのガス燃料器具を水素ガスでも稼働できるように進めるビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)の「Hy4heat」プログラムや、SGNが推進する水素供給ネットワーク「H100File」等を活用。参画5社は、2032年までに総額280億ポンド(約4兆円)を水素関連に投資する予定で、脱炭素に視するだけでなく雇用創出も期待されている。

 一方、三菱重工、ロイヤル・ダッチ・シェル、スウェーデンの電力大手バッテンフォール、ハンブルグ熱供給公社は1月22日、ドイツ北部の港湾都市ハンブルグにおける100MWのグリーン水素プロジェクトの推進について基本合意した。閉鎖予定の石炭火力発電所跡地を活用し、太陽光発電や風力発電の電力による水電解で水素を生産する。2025年に完成を予定。

【参照ページ】Gas grid companies plot course to Britain’s first hydrogen town
【参照ページ】Mitsubishi Heavy Industries, Shell, Vattenfall and Wärme Hamburg sign Letter of Intent for 100 MW hydrogen project at Moorburg in Hamburg

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。