九州電力子会社の九電みらいエナジーは1月15日、長崎県五島市の奈留瀬戸沖で、日本初となる大型潮流発電の設置工事を開始した。設備容量は500kW。発電機は、英富豪サンジーブ・グプタ氏のGFGアライアンスが出資している英SIMEC Atlantis Energy製を採用。SIMEC Atlantis Energyは、2014年に世界初の潮流発電を開始した世界最大手で、ロンドン証券取引所AIM市場に上場している。
今回の潮流発電プロジェクトは、環境省の「平成31年度大規模潜在エネルギー源を活用した低炭素技術実用化推進事業のうち潮流発電技術実用化推進事業」において、九電みらいエナジーと、九州地方の数多くの企業が参画する特定非営利法人長崎海洋産業クラスター形成推進協議会のコンソーシアムが2019年5月に選定された。予算規模は18億円。事業期間は2019年8月から2021年2月まで。
2019年10月には、九電みらいナジーがSIMEC Atlantis Energyとの間でEPC契約を締結した。SIMEC Atlantis Energyは現在、英スコットランド北部沖で進められている世界最大の商用潮流発電事業プロジェクト「MeyGen」を実施中。こちらは、設備容量は1,500kW型が4機で合計6MW。将来は400MWにまで拡大する予定。
今回、奈留瀬戸沖に設置する発電機は、500kW型が1機。潮流で回転するプロペラ型で、重量約1,000t、高さ23m。一般的に潮流発電に毎秒1m以上の流速が必要だが、今回の五島市奈留瀬戸では最大で毎秒3m以上の流速が得られるという。
海流を活用する発電では、これまで潮の満ち引きによる潮汐流を活用した潮力発電(Tidal power)が話題として先行していたが、潮流発電(Marine current power)は海流を活用した発電手法。
【参照ページ】「潮流発電技術実用化推進事業」発電機設置工事の開始について
【画像】九電みらいエナジー
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