投資運用世界大手米ブラックロックは1月14日、機関投資家に対し、AIを活用した投資ポートフォリオのインパクト測定ツールを提供している米スタートアップClarity AIにマイノリティ出資したと発表した。世界最大手の運用会社が、ESG投資の一環として、インパクト測定を強化する。
Clarity AIは、スペイン人のシリアルアントレプレナーRebeca Minguela氏が2017年にニューヨークで創業。以来、ベンチャーキャピタルからの注目を集め、Kibo Ventures、Founders Fund、Seaya Ventures、Matthew Freud等が出資。2020年11月には、ドイツ取引所やMundi Venturesが主導する出資ラウンドを実施し、新たに1,500万米ドル(約16億円)を調達していた。
Clarity AIのツールでは、現在、企業3万社、中央政府198ヶ国、地方政府187自治体、20万ファンドのデータを保有し、投資ポートフォリオのインパクトを測定できるようにしている。インパクトには、「社会」「環境」「ビヘイビアー」の3つの観点から測定し、重視するインパクトに応じてファンドを選択できるようにもなっている。すでにサービス提供顧客の運用資産は3兆米ドル(約310兆円)にも達している。
ブラックロックは、Clarity AIのデータを、同社のサービス提供プラットフォーム「アラジン」に搭載する。アラジンは近年、ESG関連のデータを大幅に強化しており、すでに1,200種類のESGデータが閲覧できるようになっている。
同社は、2025年までにESG投資の世界運用資産は現状の2倍にまで増加すると見ている。
【参照ページ】BlackRock Boosts Aladdin’s Forward-Looking Sustainability Analytics and Reporting Capabilities Through Strategic Partnership with Clarity AI
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