米アルファベットの子会社グーグル及びその他の子会社の従業員は1月4日、産業労働組合連合会である全米通信労働組合(CWA)の協力を得、企業労働組合「アルファベット労働組合(AWU)」を結成した。アルファベット及びグーグルで労働組合が結成されたのは今回が初。
同労組には、グーグルの200人以上のエンジニアが加盟。過去1年以上にわたり秘密裏に結成準備が進められており、2020年12月に評議委員会の委員を選出していた。同労組は、CWAのIT業界労組の内部組織CODE-CWAと、地域内部組織CWA Local 1400にも加盟。アメリカ通信労働組合(Communications Workers of America)からも支援を受ける。
結成した労働組合は、アルファベット・グループの従業員であれば、社内食堂の店員も含め、誰でも会費を払って加盟できる。但し、労使交渉等を行うためには全従業員の過半数の参加が必要なため、一般的な労組ではなく、自発活動労組(Minority Unionと呼ばれる)として活動する。
同労組の発表によると、グーグル従業員の約半数は、派遣社員や契約社員という非正規雇用形態(TVC)で勤務。正規雇用形態社員と同等の待遇を受けられないことに不満を表明している。
また同社のドローン技術の軍事利用等についても、プロジェクトメンバーにすら秘匿する等の行為についても批判しており、透明性の高い事業を行うことも求めていく様子。グーグルでは過去、2017年に米国防総省にAI技術や画像認識技術を提供する「Project Maven」や、2018年には中国での検索事業を再開する「Project Dragonfry」に対し、同社従業員から強い反発が出、中止に追い込まれた経緯がある。
【参照ページ】Google Workers, Demanding Change at Work, Are Launching a Union With the Communications Workers of America
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