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【国際】アディダス、2024年にポリエステルを100%再生素材に切替。再生コットン活用や動物性素材の使用削減も

 アパレル世界大手独アディダスは12月28日、2021年の製品生産の原材料全体に占めるサステナビリティ素材の割合が初めて60%を超えると発表した。サステナビリティ素材は、廃棄物をリサイクルした再生ポリエステルと、サステナナビリティ調達コットンの2つの総称。

 同社は、コットン調達では、すでに2018年からサステナビリティ調達割合100%を続けている。さらに最近では、再生ポリエステルの割合も増やしており、ポリエステルでは2024年に再生素材比率100%を達成する見込み。同社は、再生素材製の商品に、「プライムブルー」または「プライムグリーン」の表示ラベルを貼付しているが、機能性や耐久性は従来品と同じレベルを維持している。

 同社は2015年から、環境NGO「Parley for the Oceans」と協働し、海洋プラスチックごみを利用したライニングシューズを展開していることで知られており、生産個数は2020年に1,500万足を突破。2021年には1,700万足に到達する見込み。

【参考】【ドイツ】アディダス、100%リサイクル再生産可能なランニングシューズ開発。廃プラ削減対策(2019年4月19日)
【参考】【ドイツ】アディダス、NGOと連携し海洋廃棄プラスチックからスニーカー製作。一般販売開始(2016年11月20日)

 さらにコットンでも、再生コットンの活用を追求している。現在、繊維仕上工程の加工技術スタートアップInfinite Fiberと協働し、古着のコットンをリサイクルした再生コットンを生産する技術開発を進めている。

 同社は、原材料のサステナビリティ調達のため、動物性素材の使用削減も実施。人気シューズ「スタン・スミス」シリーズでは、動物性素材を一切使用しない植物素材のみのビーガン製品ラインナップを投入し、すぐにベストセラー商品となった。2021年は、菌糸体を原料とした代替皮革を、世界で初めて靴に使用することを計画している。同社傘下のリーボックでも、藻類、ユーカリの木、天然ゴム等を素材とするシューズ「フォーエバー・フロートライド・グロー」を販売。動物毛皮の利用は、動物保護団体Vier Pfotenの活動にコミットし、すでに使用を全面禁止している。

 同社の新たな試みでは、製品設計段階から廃棄後のフローを十分考慮した製品コンセプト「ウルトラブーストDNA」も発表している。そこでは、靴底から靴紐に至るまで、全てを単一素材で、接着剤も使わずに生産し、廃棄後は裁断され、再び同じ製品の新品が作れるというもので、2021年春からは新商品を前回よりも大量に生産する予定。

 アディダスは、気候変動対策全体でも、2050年に二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を実現することを宣言しており、2020年に科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)からの承認を獲得。靴製造オールバーズとの協働では、再利用できる素材と再生可能エネルギーで生産を輸送を行う環境負荷が世界で最も小さいスポーツシューズの生産も実現している。太陽光発電やバイオマス熱利用も工場等で導入している。

【参照ページ】ADIDAS: IN 2021, FOR THE FIRST TIME, MORE THAN 60 PERCENT OF ALL PRODUCTS WILL BE MADE WITH SUSTAINABLE MATERIALS

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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