米連邦取引委員会(FTC)と44州、ワシントンDC、グアム準州の司法長官は12月9日、反トラスト法(競争法)違反の疑いで、フェイスブックをワシントンの連邦地裁に提訴した。インスタグラムやWhatsAppを買収したことで、市場の独占的地位を不当に高めたとしている。
今回の提訴に加わった州は、ニューヨーク州が調整役を務め、カリフォルニア州、ワシントン州、テキサス州、フロリダ州、マサチューセッツ州、アリゾナ州、バージニア州、ペンシルバニア州、ハワイ州等。民主党州も共和党州も参加した形。FTCは今回の提訴に際し、委員会を開催し、賛成3、反対2の賛成多数で可決した。
今回の訴状は、フェイスブックが当初インスタグラムと競っていたにもかかわらず、フェイスブックがインスタグラムに独占的地位を崩されることを恐れ、買収に踏み切ったことを問題視。同じくWhatsAppにも独占的地位を盤石にするために買収したことを批判している。これらの行為が、他のSNS企業が健全に競争することを妨げたという。同訴状は、裁判所に対し、フェイスブックにインスタグラムとWhatsAppの強制売却を求めている。
これに対し、フェイスブックは、インスタグラムとWhatsAppの買収時には、当局からの承認を得ており、過去の承認を覆すことは企業買収の慣行を著しくリスクに追いやると反発。徹底抗戦する構え。
米司法省も10月、グーグルがインターネット検索とオンライン広告の市場で競争法違反を犯したとして、連邦地裁に提訴している。同訴訟でも、グーグルが、他の企業を圧倒する独占的地位にあることを問題視している。
また、フランス情報処理・自由委員会(CNIL)も12月10日、米グーグルと米アマゾンに対し、インターネット閲覧履歴「クッキー」を、利用者の同意を得ずに広告目的でスマートフォン等に保存させたことを、国内法違反と認定。制裁金1.35億ユーロ(約170億円)の支払いを命じている。
【参照ページ】FTC Sues Facebook for Illegal Monopolization
【参照ページ】Statement of the Attorney General on the Announcement Of Civil Antitrust Lawsuit Filed Against Google
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