パナソニック、エネルギー世界大手ノルウェーのエクイノールとノルスク・ハイドロは11月18日、欧州のリチウム・バッテリー市場の可能性調査のため、戦略的パートナーシップ「ジョイント・バッテリー・イニシアチブ」に向けた覚書を締結したと発表した。2021年夏までに、バッテリーのサステナビリティを実現するための欧州で市場調査を行う。
EUや英国は、2050年までに二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を実現することを宣言しており、そのために必要な技術の一つがバッテリー。但し、バッテリーの生産には、鉱物資源を大量に使うため、原材料生産での環境破壊のリスクがある。またリサイクル体制を構築しなければ、大量の廃棄物を排出してしまう。
同パートナーシップでは、パナソニックの先端技術を活用しつつ、欧州の環境スタンダードに適用するための方策を検討。サプライチェーンから廃棄までの一連のフローを調べる。今後の動向は、調査内容を基に決定するという。可能性調査の第一段階として、欧州の自動車産業・非自動車産業の潜在的な顧客にアプローチし、関係当局などと協議を始める。
パナソニックは、この可能性調査を足がかりに、欧州市場でのリチウム電池事業の事業基盤を整えたい考え。一方、バッテリーで競合する中国のCATLは、すでにバッテリーのサステナビリティ向上を国際的に主導する立場にあり、欧州企業との提携や国際イニシアチブへの参画を積極的に進めている。パナソニックにとって、今回のイニシアチブは、CATLを追い越せるかという重要なミッションを背負うこととなる。
【参照ページ】Panasonic, Equinor and Hydro to explore potential for European battery business
【参照ページ】パナソニックとノルウェー企業のエクイノール、ハイドロは、欧州における電池事業の可能性評価のための覚書に署名 | プレスリリース
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