エネルギー世界大手英BPとデンマーク電力大手オーステッドは11月10日、ドイツでグリーン水素生産工場を共同建設することで基本合意した。2022年初頭に最終投資判断し、2024年までに運転開始する予定。
グリーン水素とは、再生可能エネルギー電力で水を電気分解することで生成する水素。化石燃料の改質で生産されるグレー水素と異なり、生産過程で二酸化炭素を排出しない。今日の主流はグレー水素だが、将来的にはグリーン水素が主流になるとみられている。
同プロジェクトでは、BPのドイツ北部リンゲン製油所に50MW電解槽と関連インフラを建設。オーステッドの北海洋上風力発電所の再生可能エネルギー電力を活用し、年間約9,000tの水素を生成する見込み。生産した水素は、製油所で活用する。製油工程では、現在も水素が利用されているが、水素は炭化水素の水蒸気改質や接触改質装置での副生水素の回収によって得られている。今回、利用している水素のうち20%をグリーン水素に切り替えることで、二酸化炭素排出量を8万t削減できる見込み。
加えて両社は、グリーン水素生成過程で生じる酸素と低品位廃熱を活用し、電解槽の利用効率を最大化する取り組みも進める。長期的には、リンゲンで今回の計画の10倍となる500MW以上の再生可能エネルギー電力による水素生産の構想も描いている。
両社は同プログラムについて、EUイノベーション基金によるエネルギー消費量の大きい業界向けの補助金プログラムに申請済み。
【参照ページ】bp and Ørsted to create renewable hydrogen partnership in Germany
【参照ページ】Ørsted and bp to develop renewable hydrogen project in Germany
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