シンガポール国家環境庁(NEA)は10月16日、シンガポールでのプラスチック廃棄物のケミカルリサイクルのフィージビリティ・スタディで、ロイヤル・ダッチ・シェルとの提携を発表した。
今回の提携では、プラスチック廃棄物を熱分解し、再度プラスチックや化学物質を生成するケミカルリサイクルの可能性を追究するため、共同研究と、廃棄物の分別と熱分解のプラント建設を検討するというもの。プラントは2020年末に建設承認が出る予定だという。NEAのTan Meng Dui長官は、ケミカルリサイクルを、サーキュラーエコノミーに向けた重要なステップと位置づけた。
一方、ロイヤル・ダッチ・シェルは2019年に、プラスチック廃棄物100万tについて2025年までにケミカルリサイクルを行う戦略を発表。米ルイジアナ州のシェルのナルコ工場では、2019年11月から熱分解油の生産を開始している。NEAは、同社の戦略に共鳴し、パートナーとして選んだという。
NEAは今回、シンガポールでの包装・容器廃棄物のうち約半数がプラスチックであり、サーキュラーエコノミーへの転換への重要性が高い3つの品目の一つと表明。エネルギー回収ではなくケミカルリサイクルをすることで、二酸化炭素排出量削減、雇用創出等にも繋げられると語った。
【参照ページ】NEA And Shell To Jointly Explore New Chemical Recycling Value Chain To Turn Plastic Waste Into Chemicals
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