仏エネルギー大手トタルは10月15日、インドの新興財閥アダニ・グループ傘下の再生可能エネルギー大手アダニ・グリーン・エナジー(AGEL)と合弁会社を設立すると発表。AGELが保有する合計2.1GWの太陽光発電設備容量を新会社に移管するとともに、新会社での設備容量を2.3GWにまで増強すると発表した。
トタルは現在、2050年までに二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を実現するため、売上に占める再生可能エネルギー事業の割合を40%以上まで引き上げることを目標としており、今回の合弁会社設立もその一環。再生可能エネルギー事業の強化により、ROEの10%以上を目指す。
インド政府は2022年までに再生可能エネルギー発電設備容量を175GWにまで拡大する政策を掲げており、トタルも2019年からインドの再生可能エネルギー市場に参入。現在、設備容量5GWの太陽光発電所建設プロジェクトを推進している。インド以外でも世界全体で開発した発電所の設備容量12GWのうち、7GWが再生可能エネルギーとなっており、2025年までには35GWにまで拡大する計画。
また同社は10月13日、IT世界大手米グーグルと協働し、個人向けに太陽光発電パネル設置での発電ポテンシャルを可視化するツール「Solar Mapper」を開発した。まずは欧州でリリースした後、他の地域にも展開する。
同ツールでは、人工知能(AI)を活用。従来のツールと比べ、人工衛星からの画像データの品質や太陽発電ポテンシャルの推定の正確性、地理的カバー範囲等を改善した。フランスでは、国土の90%以上をカバーし、高い精度で自宅の太陽光発電のポテンシャルを評価できるようになる。さらにトタルは、Solar Mapperの企業向けサービスも計画。産業用・商業用ビルや設備における太陽光発電ポテンシャルを測定する。
【参照ページ】INDIA: TOTAL STRENGTHENS ITS PARTNERSHIP WITH ADANI IN RENEWABLE ENERGIES
【参照ページ】TOTAL AND GOOGLE CLOUD DEVELOP SOLAR MAPPER, A TOOL FOR ESTIMATING THE SOLAR ENERGY POTENTIAL OF HOUSES’ ROOFS
【画像】TOTAL
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