EUの欧州保険・企業年金監督局(EIOPA)は10月5日、ソルベンシーII指令に基づく保険会社の「リスクおよびソルベンシーの自己評価(ORSA)」での活用を要求する気候変動リスク・シナリオ案を発表した。2021年1月5日までパブリックコメントを募集する。
【参考】【EU】EIOPA、保険規制「ソルベンシーII」において気候変動シナリオ分析重要とする意見書発表(2019年10月4日)
【参考】【EU】EIOPA、保険会社規制ソルベンシーII改正のパブコメ募集開始。気候変動リスク等考慮盛り込む(2019年6月7日)
ORSAは、ソルベンシーII指令のリスク評価の3本の柱である「定量的要件」「定性的要件」「情報開示」のうち、「定性的要件」の一つとして保険会社が実施すべきと定められているもの。今回提示した気候変動リスク・シナリオ案は、EU加盟国の金融規制当局向けに提示されたもので、各当局が自国の保険会社を監督する上で活用することを求める。
今回提示された案では、気候変動リスク・シナリオは、気温が2℃以上の上昇するシナリオと、2℃シナリオ(できればEUが政策コミットしている1.5℃目標シナリオ)の2つのシナリオを用いるべきとした。またシナリオを選択・導入する際の実務ガイダンスも提示した。
EIOPAは、今回のパブリックコメントを踏まえ、2021年春に最終ドキュメントを発表する考え。
【参照ページ】EIOPA consults on the supervision of the use of climate change scenarios in ORSA
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