資源世界大手英豪リオ・ティントと飲料世界大手ベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)は10月6日、ABインベブの飲料アルミ缶を低炭素化するためのパートナーシップを締結した。
今回のパートナーシップでは、リオ・ティントがアルミニウムの消費電力を水力発電に切り替えることで低炭素化を実現。またリオ・ティントとアルコアの合弁会社であるカナダのエリシスからも技術協力を受ける。エリシスは、アルミニウム製錬での二酸化炭素排出量をゼロにする脱炭素型のアルミニウム生産技術のR&D企業で、アップルもエリシスと協働している。
ABインベブは、リオ・ティントから供給された低炭素製造のアルミ缶を、北米を皮切りに他の市場にも展開していく。これにより従来生産のアルミ缶に比べ、二酸化炭素排出量を30%以上削減できるという。ABインベブは最初に供給される100万缶を、米国で急成長しているビール「ミケロブ・ウルトラ」で使用する予定。
アルミは、リサイクル利用率が高い素材で、現在、北米で生産されているABインベルのアルミ缶のうち70%がリサイクル原料。しかも、リサイクル工程では大量の電力を必要とするため、電源の再生可能エネルギー化によるインパクトが大きい分野。
リオ・ティントは、二酸化炭素排出量削減に早くから取り組んでおり、カナダでの事業は100%再生可能な水力発電で操業。2016年には、世界初の認証付き低炭素アルミニウム新地金のブランド「リニューアル(RenewAl)」を立ち上げた。アルミニウムのサステナビリティ基準策定を担うアルミニウム・スチュワードシップ・イニシアチブ(ASI)の創設にも参画し、2018年にはASI認証を受けた最初の生産者となっている。
【参考】Rio Tinto and AB InBev partner to deliver more sustainable beer can
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