英運輸省は9月30日、英国で初の水素燃料電池で走行する電車の試験運転を開始した。2050年までに二酸化炭素ネット排出量をゼロにする政策目標に向けた取り組みの一環。同省は、全ての輸送機器を脱炭素化する構想を進めている。
今回開発された電車車両「HydroFLEX」は、英車両製造ポーターブルークとバーミンガム大学の鉄道研究教育センター(BCRRE)が2年をかけて開発。両者が100万ポンド(約1.4億円)を投ずるとともに、運輸省も75万ポンド(約1億円)を助成した。2023年には、現在の運行車両も、水素を燃料とする電車に改造し、鉄道からの二酸化炭素排出量削減を目指す。
またグラント・シャップス英運輸相は今回、イングランド北東部のティーズバレーを英国初の水素輸送ハブとする計画も発表した。政府、企業、大学等から関係者を招集し、バス、トラック、鉄道、船舶、航空機等の重量輸送機器の水素エネルギー化に向けたマスタープランを2021年1月に公表する。ティーズバレーは、そのための産業中核地とし、世界をリードしていく考え。雇用創出効果も狙う。
同相は他にも、グラスゴーで燃料電池(FCV)ごみ収集車19台と水素燃料補給ステーション1ヶ所の建設を行う「Hydrogen for Transport Programme」に、2,300万ポンド(約32億円)を助成する計画も発表した。
【参照ページ】UK embraces hydrogen-fuelled future as transport hub and train announced
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