食品世界大手米カーギルは9月29日、消費者の資質に関する購買行動調査「FATitudes」の2020年版の結果を発表。新型コロナウイルス・パンデミックを受け、消費者の購買行動は大きく変化したものの、購入する加工食品の脂質への注意は一貫して継続。また、Z世代とミレニアル世代を中心に持続可能性への関心も高いと分析した。
同調査は2013年より毎年実施。2019年調査では、世界の消費者を対象としたが、2020年調査では米国消費者に焦点を当て、5月に560人の食料品買物客を対象に調査した。米国消費者の53%は、加工食品の脂質の含有量を注意深く確認しており、意識の高い消費者割合は、現在に至るまで比較的継続して横ばいと分析した。
一方、注目すべき変化の一つとして、持続可能性に関する消費者の関心を挙げた。2020年には、調査対象の消費者の37%が、持続可能性を謳う加工食品を購入する可能性が高いと回答。2019年の米国の消費者の回答結果と比べ、6%の増加となった。こうした回答は、Z世代とミレニアル世代で最も多く見られ、Z世代で45%、ミレニアル世代の42%。一方、ベビーブーム世代では32%に留まった。
カーギルは同調査を通じ、消費者が加工食品のラベルを注意深く読み、脂質を把握することが、購買行動に影響を与えると明言。2020年では、「飽和脂肪酸ゼロ」の表示が最も影響力があり、消費者の53%が「飽和脂肪酸ゼロ」の商品を購入する可能性が高いという。ちなみに、「非遺伝子組み換え」は44%、「オーガニック」は43%だった。
また、脂質の種類も影響すると指摘。2020年調査では、加工食品の選好に影響を与える脂質上位5位は、オーリブオイル(50%)、アボカドオイル(36%)、ココナッツオイル(30%)、魚油(28%)、ひまわり油(25%)だった。ひまわり油は、2019年調査から1ランク上昇した。
【参照ページ】Fats and oils continue to weigh on consumers’ packaged food choices amid pandemic pressures
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