スペイン電力大手イベルドローラのイグナシオ・ガラン会長は9月21日、今後の水素ビジネスにおいて、再生可能エネルギー電源での水分解で生産する「グリーン水素」のみにコミットすると宣言した。同日開催された国連グローバル・コンパクトの民間セクター・フォーラムに出席し、公表した。
今回の宣言は、化石燃料を改質し排出される二酸化炭素排出量を炭素回収・貯蔵(CCS)技術で回収しながら水素を生産する「ブルー水素」は実施しないことを対外的に公言したこととなる。
イベルドローラは、すでに欧州でのグリーン水素プラントの計画をスペインと英国で開始しており、すでに1.5億ユーロを投資し、700人の雇用を創出することを表明済み。スペインのプラントはプエルトリャノに建設中で、2021年に完成すると欧州最大のグリーン水素プラントになる。生産した水素は、同地のアンモニア工場向けに供給することが決まっている。グリーン水素生産のために、太陽光発電100MWとリチウムイオンバッテリー20MWを備え、水電解の容量としては20MWを予定している。
一方、英国では、スコットランドは10MWのグリーン水素生産のための水電解装置を計画中。完成すると、船舶等の大規模輸送機器の燃料として供給する。
同社は今回、新たに「グリーン水素」事業を設立することも発表。今後も積極的にプラント建設を進めていくとみられる。
【参照ページ】Ignacio Galán confirms Iberdrola's commitment to green hydrogen at the New York Climate Week with the creation of a new business unit
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら