カナダのジョナサン・ウィルキンソン環境・気候変動担当相は9月17日、2億6,000万ドル(約205億円)の基金「Climate Action and Awareness Fund」を新設し、気候変動の対策を積極的に行う若者や地域コミュニティの活動を支援すると発表した。
今回の発表の基金は、現行の「Climate Action Fund」と、国内の環境法違反者から徴収した罰金を積み立てる「Environmental Damages Fund」の資金を活用して設立された。同基金の資金は、若年層での気候変動の認知度やアクションの醸成に関するコミュニティ・プロジェクト、気候変動に関する科学やテクノロジーの発展、カーボンニュートラル転換のための研究期間やシンクタンクへの支援の3分野に拠出する。
同省は同日、支援対象のコミュニティ・プロジェクトの募集を開始し、5年間で最大5,000万カナダドル(約39億円)の資金を提供する。その他の2分野については数ヶ月以内に募集を開始する。募集要件はいずれも、NGO、先住民族組織、大学、研究機関等で、企業からの申請は不可。
カナダ政府は、約2カ月も続くアメリカ西部の山火事の影響でカナダにも濃い煙や灰が流れ込んでいる事態について、改めて気候変動に対する懸念を示しており、経済の復興に向けて気候変動対策と並行して市民生活を支えるグリーンな雇用創出にも注力すると表明。同ファンドを通じて気候変動に関する非営利団体、先住民の組織、大学、教育機関における雇用および資金調達の支援を行うとした。
カナダ政府は6月にも、Environment Damages Fundでの支援対象案件として教育機関向けのプロジェクトを募集しており、現在審査中。選定されたプロジェクトは、新設のClimate Action and Awareness Fundから資金が提供される。
【参照ページ】New $206 million Climate Action and Awareness Fund to support youth, scientists, and researchers across Canada
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