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【ヨーロッパ】Loop Industriesとスエズ、欧州最大のペットボトルのケミカルリサイクル工場建設。年間42億本

 仏環境サービス大手スエズとカナダ・プラスチックリサイクル大手Loop Industriesは9月10日、欧州で初のプラスチック・リサイクル工場「Infinite Loop」を共同で建設すると発表した。

 Loop Industriesは、2010年創業で、米ナスダック上場企業。廃ペットボトルや廃プラスチックを100%原料に用いてペットボトルを生産するケミカルリサイクル技術を持つ。具体的には、ペットボトルの原料となるポリエチレンテレフタラート(PET)を、常温常圧下で、モノエチレングリコール(MEG)とテレフタル酸ジメチル(DMT)に分解することできる。分解された分子は、着色や付属物、付着物等を除去し純化され、そこから再びペットボトルを生産できる。ペプシコやコカ・コーラ・ヨーロピアン・パートナーズ(CCEP)は、Loop Industriesとの調達契約を締結済み。

【参考】【イギリス】コカ・コーラ・ヨーロピアン・パートナーズ、再生ペットボトルLoop Industriesと提携(2018年12月5日)
【参考】【アメリカ】ペプシコ、100%再生ペットボトル開発Loop Industriesと複数年調達契約。2020年から導入(2018年10月15日)

 今回建設する工場では、バージンプラスチックと同品質で食品用にも活用でき、100%リサイクル可能なプラスチックを、廃プラスチックを原料として生産する。年間生産量は42億本で、リサイクル工場としては世界最大級の規模。フル稼働すれば、二酸化炭素排出量を年間で18万t、石油消費量を年間41.8万バレル削減するインパクトとなり、完全なサーキュラーエコノミー型の資源循環を構築する。

 欧州では、年間でペットボトルを550万本消費しているが、再びペットボトルへとリサイクルされる割合は7%未満。EUはプラスチック生産での再生素材含有を法的義務化する方向で動いており、今後再生プラスチックの需要が大幅に高めると見られている。2023年に試運転を開始する計画。

【参照ページ】Loop Industries and SUEZ announce strategic partnership to build first infinite Loop facility producing 100% recycled and infinitely recyclable plastic un Europe

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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