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【アメリカ】カリフォルニア州知事、気候変動政策続々。2024年水圧破砕、2035年ガソリン車新車販売を禁止意向

 米カリフォルニア州のギャビン・ニューサム州知事は9月23日、2035年までにガソリン・ディーゼル車両の新車販売をトラックをも含めて禁止する政策を発表した。電気自動車(EV)やその他のゼロエミッション車両へのシフトを強制し、二酸化炭素排出量を35%削減したい考え。今後、カリフォルニア州大気資源局(CARB)がルール策定に向け動く。

 ガソリン・ディーゼル車両の新車販売を禁止する政策については、すでに英国、ドイツ、フランス、ノルウェー等15ヶ国で進められている。今回発表のルール制定に成功すると、カリフォルニア州が米国初の州としてそれに続く形となる。さらにニューサム知事は今回、新車販売だけでなく、2045年までに全ての中型及び大型トラックをゼロエミッション車両に切り替えさせる政策も掲げた。

 ニューサム知事は同時に、州の行政機関に対し、企業と連携しながら、2024年までに州全体に電気自動車(EV)充電ステーションを設置することも命じた。また2024年までにシェールオイルやシェールガス開発に使われている水圧破砕技術の使用を禁止する州法を制定することも表明した。

 続いて同知事は9月24日、ペットボトル生産事業者に、再生プラスチック素材の使用を義務付ける州法(AB 793)に署名し、同州法が成立した。同州法では、2025年までに使用済みプラスチック廃棄物をリサイクルした再生素材の含有量を2022年に15%以上、2025年に25%以上、2030年に50%以上にすることを義務付けた。達成できない事業者に対しては、1ポンド当たり20セントの罰金を科し、廃棄物回収やリサイクルのための補助金として活用する。

 さらに同知事は同日、同州財務省が「カリフォルニア気候投資フレームワーク」を策定したことも表明。カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)、カリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)、カリフォルニア大学年金基金の3年金基金に対し、投資運用での気候変動考慮義務を引き上げるよう要請した。具体的は要請事項、低炭素投資ポートフォリオでの運用額の拡大、2019年の国連気候アクション・サミットで発足した「気候レジリエント投資連合」への署名、気候変動リスク情報開示のための基準を策定するワーキンググループの発足の3つ。

 同州年金基金に対しては、米カリフォルニア州議会は2018年、同州公的年金基金のカリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)とカリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)に対し、気候関連財務リスクを投資意思決定において考慮することと、3年毎の州議会への状況報告を義務化する州法案「SB-964」を制定しており、今回の要請により、さらに一段と気候変動リスクへの対応を求めた形となる。

【参考】【アメリカ】カリフォルニア州、カルパースとカルスターズに気候関連財務リスク考慮と報告を義務化(2018年9月6日) 

 また同州知事は、気候変動により、同州内で自然災害が相次いでいることを踏まえ、市民による協力チーム「Climate Action Corps Fellows」の制度を立ち上げ、応募申請の受付を開始した。2021年までに250人を任命し、在宅で地域支援のリーダーとして位置づける考え。各地のリーダーは、自治体、NGO、大学との連携も実施していく。任命されると、多少の報酬を得ることができる。

【参照ページ】Governor Newsom Announces California Will Phase Out Gasoline-Powered Cars & Drastically Reduce Demand for Fossil Fuel in California’s Fight Against Climate Change
【参照ページ】Governor Newsom Signs Legislation Strengthening California’s Climate Leadership
【参照ページ】Governor Newsom Releases California Climate Investment Framework
【参照ページ】On California Climate Action Day, Governor Newsom Launches Nation’s First Statewide Climate Corps

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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