金融情報世界大手米リフィニティブは9月16日、ダイバーシティ&インクルージョン評価の高い世界の上場企業100社を選出したランキング「Diversity & Inclusion(D&I)Index 2020」を発表した。同インデックスは、リフィニティブの前身、トムソン・ロイターのファイナンシャル・リスク部門時代の2016年から実施しているもの。
同調査は、同社がESGデータを保有する世界の上場企業10,000社近くを対象に、450種超のESGデータ項目について評価。「ダイバーシティ」「インクルージョン」「人材育成」「新たな論争」の4つの主要項目全てについてデータがある企業のうち、4項目の平均点数の上位100社がインデックスに選出された。
2020年のインデックス選出企業上位100社のうち、20社は米国企業となり国別でトップ。英国、オーストラリア、カナダ、フランスがそれぞれ13社、9社、7社、7社と続く。業界別では銀行・投資サービス・保険が最多の18社。続いて医薬品9社、通信サービス、専門小売店業、個人・家庭用品がそれぞれ7社となった。
また、取締役・管理職のD&Iに焦点を当てた時、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域が取締役の文化および性別多様性の分野をリードし、アフリカ企業の女性管理職は平均34%に達しており、特筆すべきだとした。
同インデックスの詳細データは、同社の情報端末のRefinitiv Workspace及びEikon上で閲覧可能。金融専門家による投資先企業の長期的な機会とリスク評価、ダイバーシティ観点での投資戦略強化にも利用できるとした。特に、新型コロナウイルスをめぐる状況下で、ダイバーシティが事業の回復と弾力性にとって極めて重要な要素であることが明らかになったとした。
インデックスランキング上位25社およびD&Iパーセンテージスコア(%)
- ブラックロック:81.00
- ナチュラ:80.25
- アクセンチュア:80.00
- カナダロイヤル銀行:79.00
- Industria de Diseno Textil SA:78.50
- ロレアル:78.00
- アリアンツ:77.75
- テレコム・イタリア:77.75
- ノバルティス:77.50
- ノヴァ・スコシア銀行:77.25
- CCC SA:77.25
- ヘラ・グループ:77.00
- ソニー:76.75
- トロント・ドミニオン銀行:76.00
- オーウェンス・コーニング:76.00
- HP:75.75
- エネル:75.25
- エスティローダー:75.25
- ソシエテ・ジェネラル:75.25
- ヴォーダフォン:75.00
- テレフォニカ:74.75
- INWIT:74.75
- ロシュ:74.50
- ホーム・プロダクト・センター:74.50
- サルヴァトーレ・フェラガモ:74.50
日本企業では、ソニーが13位、資生堂が36位、野村ホールディングスが84位と3社がランクイン。昨年の5社ランクインから減少した。アジア・太平洋地域ではソニーが首位となった。
【参照ページ】Key factors driving diverse and inclusive workplaces
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