米環境NGOシエラクラブは9月15日、米国での石炭火力発動廃止運動「ビヨンド・コール」を2011年に開始して以降、2020年までに石炭火力発電530基のうち318基が停止させることに成功したと発表した。ブルームバーク・フィランソロピーズの支援を得て始まった同キャンペーンでは、当初2020年までに30%の159基以上の停止を求めていたが、目標を遥かに上回る60%の発電機の停止を実現させた。
ビヨンド・コール運動に対しては、ブルームバーグ・フィランソロピーズは1億7,400万米ドル(約182億円)の資金を援助。318基の稼働を停止させたことで削減できたに二酸化炭素排出量は6億500万tという。直近では、ハワイ州内最後の石炭火力発電所「AESハワイ発電所」も閉鎖させる見通しとなり、閉鎖向けては、シエラクラブのハワイ州支部が積極的な活動を繰り広げていた。同州は2045年までに電力を100%再生可能エネルギーに転換する政策を掲げている。
ブルームバーグは2019年、ビヨンド・コール運動をさらに拡大するため、「ビヨンド・カーボン」イニシアチブを開始。2030年までに米国の石炭火力発電を全廃させ、ガス火力発電の新設も禁止することを迫る運動を開始。同社から5億米ドルを拠出することを決めた。
【参考】【アメリカ】ブルームバーグ氏、2030年までに石炭火力全廃・ガス火力新設禁止の運動開始。550億円拠出(2019年6月11日)
ブルームバーグ・フィランソロピーズは2017年に、欧州でもビヨンド・コール運動を立ち上げ、すでに欧州全体の石炭火力発電所を過去3年間で約半数を停止させることに成功した。他にはオーストラリアと韓国でもビヨンド・コール運動が立ち上がっている。
【参照ページ】Bloomberg Philanthropies and Sierra Club's Beyond Coal Campaign Reaches Landmark Closure of 318th U.S. Coal Plant, On Track To Retire All Coal Plants By 2030
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