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【アメリカ】3年で州政府と企業により気候変動緩和が進展。ブラウン州知事とブルームバーグ氏報告

 米カリフォルニア週のジェリー・ブラウン州知事とブルームバーグ創業者マイケル・ブルームバーグ氏が共同議長を務める米国のマルチステークホルダー型の気候変動イニシアチブ「アメリカ誓約」は9月14日、トランプ政権の反気候変動政策と新型コロナウイルス・パンデミックを踏まえた米国の気候変動対策の現状をまとめたレポートを発表した。連邦政府の政策にもかかわらず、企業や地方政府レベルでは気候変動対策が大きく進み、2050年までに二酸化炭素ネット排出量(カーボンニュートラル)を実現できる兆しが見えてきたと表明した。

 アメリカ誓約は、トランプ政権がパリ協定からの離脱を表明した後、米国での気候変動政策を続けるため、ブラウン州知事とブルームバーグ氏の呼びかけで2017年に発足。パリ協定への残留を自主的に続ける「We Are Still In」イニシアチブとの協働しながら活動を続けている。

 今回のレポートでは、パンデミックという逆境にもかかわらず、米国でのエネルギー及び交通・輸送分野での低炭素化は大きく進展したと伝えた。例えば、すでに米国の人口の3分の1が属する地方政府では、再生可能エネルギー100%に転換する宣言を実施。3年前まではハワイ州と33の都市だけが宣言していたが、そこから大幅に地方政府での政策転換が進んだ。また過去3年間で、電気自動車の走行台数も2倍に増えた。

 また温室効果ガスの一つであるハイドロフルオロカーボン(HFC)については、16州で段階的に廃止する州法が成立。エアコンや冷蔵庫での脱HFC化が進むことが決まった。

 同レポートでは、過去3年間で、州政府と企業によるボトムアップでの対策が大きく進み、トランプ政権の反気候変動政策に対抗することに成功したことを強調。今後もさらに結束していくことを唱えた。米国ではまもなく大統領選挙が始まり、ブルームバーグ氏も民主党支持を鮮明にしている。今回のレポートも、民主党のジョー・バイデン候補を応援し、連邦政府にも気候変動分野でのリーダーシップを発揮できるよう促す狙いがあるとみられる。

【参照ページ】America’s Pledge Reveals U.S. States, Cities, and Businesses Accelerated Their Climate Progress Despite Trump, Global Pandemic, and Economic Downturn

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