食品世界大手スイスのネスレと豪リサイクル大手iQ Renewは9月7日、オーストラリアで導入実証を進めているプラスチック廃棄物のリサイクルを拡大すると発表した。個人宅からプラスチック廃棄物を回収するフローを確立しにいく。
iQ Renewは、ガラスや紙、プラスチックのリサイクル技術を持ち、プラスチックリサイクルではマテリアルリサイクル技術と、独自のケミカルリサイクル技術「Cat-HTR」の双方を持つ。同社のケミカルリサイクルでは、異なる種類のプラスチックを分別しないまま油化でき、化成品原料となる原油の代替物となる。
今回のプロジェクトでは、ニューサウスウェールズ州のセントラルコーストで、個人宅2,000軒からプラスチック廃棄物を回収する。具体的には、ソフトプラスチック専用のイエローのごみ箱を参加を表明した家庭に用意し、満タンになったら、そのまま通常のごみ回収場においておくと、回収車が回収していくというもの。最終的には14万世帯にまで拡大する計画。
回収したプラスチックは、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、エネルギー回収の3つで活用する。特にソフトプラスチックに対象を絞ることで、マテリアルリサイクルのための分別の手間を削減し、リサイクルできる量を増やす。どこまで低コストでリサイクル率を上げられるかにトライする。
ネスレは、消費者でのプラスチック廃棄物までも視野に入れ、サーキュラーエコノミー化を実現しようとしている。
【参照ページ】Nestlé and iQ Renew soft plastic recycling trial to commence on NSW Central Coast
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