米通信大手T-Mobileは9月3日、社会的支援が必要な家庭の生徒向けの無料Wi-Fi接続サービスを提供内容を拡大すると発表した。新型コロナウイルス・パンデミックにより、在宅学習の時間が長くなったことに伴い懸念されている教育格差を是正しにいく。
米国では、学校生徒5,600万人のうち900万人がインターネットへのアクセスを安定的に行うことができない。そのため、パンデミック以前から、インターネットへにアクセスできない生徒の学校での成績や卒業後の進路に悪影響を及ぼしていた。さらにパンデミックにより、現在米国では5,000万人の生徒が在宅学習の状態にあり、インターネットにアクセスできないと授業すら受けられない環境に追い込まれている。
T-Mobileは、2月に当局がスプリントとの合併を認める前から、合併後にはインターネットへにアクセスできない家庭の生徒を対象とした無料Wi-fi接続サービス「Project 10Million」を発表。年間100GWまでインターネット接続を無料化するとともに、低額でデスクトップやノートパソコンも提供していた。
さらに今回、パンデミックによる影響を緩和するため、「Project 10Million」サービスを拡大すると発表した。サービス参加学校に対し、家庭毎に月額100GBまで無料にするプランもしくは完全無制限のプランの2つを用意。学校側はいずれかのオプションを選べるようにした。いずれも生徒に対しては費用がかからない。
また現在、米国では、170万人が高速インターネット回線にアクセスできない状態にあるが、T-Mobileは今回のプロジェクトを機に、それも解消しにいく。
Project 10Millionには、3月の時点で全米50万人の生徒が活用。さらにパンデミックが深刻化した3月からは160万人が活用している。さらにカリフォルニア州では、アップルと協働で100万人の生徒に新学期からサービス提供する準備を進めている。
【参照ページ】T‑Mobile Launches Project 10Million, Historic $10.7B Initiative Aimed at Closing the Homework Gap and Connecting Students to Opportunity – for Free
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