飲料世界大手英ディアジオは8月19日、米飲料ベンチャーキャピタルDistill Venturesを通じ、Rheinland Distillersへのマイナー出資を発表した。ディアジオは飲料分野のイノベーション・スタートアップに積極的に出資している。
Distill Venturesは、ディアジオが100%LPとなっているアルコール・スタートアップのアクセレレーター型ベンチャーキャピタルで2013年に創業。欧州、北米、アジア太平洋地域の伝統的なアルコール産業から、アルコール代替等までを対象にしている。アルコールとノンアルコールの両製品が出資対象となったのは、Rheinland Distillersが初。今回の出資は同社ポートフォリオの25%を占めるという。
【参考】【アメリカ】ディアジオ、代替蒸留酒造Ritualへマイナー出資。拡大するノンアルコール市場への布石
出資先のRheinland Distillersは2014年創業。2015年には、同社蒸留酒ブランド「ジークフリート・ドライ・ジン」が「World Spirits Award」で受賞した他、「香港インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション」でも「Best Gin」として表彰。2019年には、ドイツで最も急成長を遂げたブランドとなった。オランダ地域のアマゾンでトップ表示されており、自社のeコマースでも直販している。
さらに同社は2018年8月、ドイツ初となる代替蒸留酒造ブランド「ジークフリート・ワンダーリーフ」も展開。ジークフリート・ドライ・ジンと同様の天然由来成分18種類を配合した上で、オールスパイス風味も加えた。現在、ジークフリート・ドライ・ジンとジークフリート・ワンダーリーフは、ドイツ全土で販売されている。また、スイス、フランス、英国、オーストリア、オランダ、ベルギー、デンマーク、イタリア、スペイン、ハンガリー、香港、日本でも一部店舗やEコマースで販売されている。
Distill Venturesの2019年調査によると、消費者の58%は低アルコールやノンアルコール飲料の消費量を前年比で増加。ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドンの最も影響力のあるバーテンダーの55%は、2020年も低アルコールやノンアルコール飲酒量は増加傾向にあると予測している。
Rheinland Distillerは、今回の出資を受け、販路拡大を進める。出資後も、同社株式過半数は、引き続き創業者が持ち、独立企業として事業を継続する。経営陣もそのままの体制を維持する。
【参照ページ】Rheinland Distillers, creators of Siegfried Dry Gin and non-alcoholic Siegfried Wonderleaf, announce minority investment from Diageo through Distill Ventures
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら