アルコール飲料企業の国際業界団体「責任ある飲酒国際同盟(IARD)」は8月14日、加盟企業の新型コロナウイルス対策の活動をまとめたレポートを公表した。これまで世界中で、手指用消毒液7億本の提供、飲食店やバー等への1.25億米ドル(約130億円)の支援、医療関連・研究機関・地域支援等への4,000万米ドル(約43億円)の寄付を実施した。
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IARDの加盟企業は、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)、バカルディ、ビームサントリー、ブラウン・フォーマン、カールスバーグ、ディアジオ、ハイネケン、モルソン・クアーズ、ペルノ・リカール、ウィリアム・グラント&サンズ。日本企業では、アサヒグループホールディングスとキリンホールディングスが加盟している。
IARDは、これらのアクションは企業単体では難しく、企業と政府、NGO等との協働が重要だと言及。今後も世界保健機関(WHO)や国際商工会議所(ICC)等からの要請に応え、新型コロナウイルス・パンデミック対策に取り組むとした。
消毒液の提供では、ディアジオが20カ国以上で医療機関に向けに1,000万本、ウィリアム・グラントがスコットランド、アイルランド、米国向けに500mlボトル2,430万本、ペルノ・リカールが500mlボトル1億本、バカルディが150万l、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)が100万本超(約5万l)、ブラウン・フォーマンが10万lの他、エタノール1.1億lを寄付。ビームサントリーは、日本の医療機関・施設向けに純アルコールを提供した。
飲食店やバー等へ支援としては、ディアジオがプログラム「Raising the Bar」を通じ総額1億米ドル(約107億円)、バカルディがイニシアチブ「#RaiseYourSpirits」を通じ、300万米ドル(約3.2億円)、ABインベブがキャンペーン「Save Pub Life」を通じ600万ユーロ(約7.6億円)、ペルノ・リカールが豪ドル(約763万円)、ブラウン・フォーマンが100万米ドル(約1.1億円)を拠出。
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その他モルソン・クアーズは、米バーテンダーズ・ギルドのバーテンダー緊急支援プログラム向けに100万米ドル(約1.1億円)、ビームサントリーは、同プログラム及びレストラン・ワーカーズ・コミュニティ財団(RWCF)向けに100万米ドル(約1.1億円)を寄付した。
地域コミュニティ支援では、ロックダウンに伴う人々の孤立を防ぐためのソーシャルメディアキャンペーンを、ハイネケンやブラウン・フォーマンがそれぞれ展開。また、キリン子会社の豪ライオンネイサンは、ソーシャルディスタンスの遵守を促すキャンペーンを実施した他、ディアジオからは、節度ある飲酒促進のためのガイドが提供された。
医療関連・研究機関・地域支援への寄付では、カールスバーグ財団が研究機関に対し、9,500万デンマーククローネ(約16億円)、ハイネケンが国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)に対し、1,500万ユーロ(19億円)、ABインベブが米赤十字を通じ、スポーツ及びエンターテイメント業界向けに500万米ドル(約5.3億円)、ビームサントリーが独赤十字に対し、10万ユーロ(約1,260万円)を提供。その他、アサヒグループホールディングスが1,500万円相当の食料の寄付を行った。
【参照ページ】The world’s leading beer, wine, and spirits producers are taking action against COVID-19
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