中国政府が新型コロナウイルス・パンデミック対策として、輸入冷凍食品の検疫を強化している。南米など中国への輸入が多い国々ではすでに影響が出始めている。
深圳市政府は8月12日、ブラジルから輸入した冷凍鶏肉の表面から新型コロナウイルスが検出されたと発表。場所は竜崗区と明かしたが、輸入品のブランド名は明らかにしていない。中国で輸入冷凍食品から新型コロナウイルスが検出されたのは7月以降、今回で9例目。食品表面やパッケージ、コンテナの壁などから検出されているという。中国の厚生当局は、搬送過程を遡り、接触可能性がある人に感染検査を実施したが、全て陰性だった模様。また、関連製品でも検査したが全て陰性だった。
これに対し、ブラジル農務省は、世界保健機関(WHO)から冷凍食品や食品パッケージから新型コロナウイルスが感染する科学的証拠はないという見解を引用し反論。ブラジル動物タンパク質協会(ABPA)も声明を発表し、同様に科学的根拠がないことと、輸出過程のどこで感染したのかは定かでないと反論した。
食品経由で感染する可能性については、米疾病管理予防センター(CDC)も可能性は低いとの見解を占めている。しかし、中国当局は、感染リスクはあるとし、今後も検疫を強化していく構え。冷凍庫の中でウイルスが生き長らえる可能性があるとも主張している。
中国政府は、エクアドル産の冷凍エビから陽性反応が出たため、目下、3社からの輸入を禁止。エクアドル政府は、国内での安全対策を強化することで、近々中国が輸入を解禁することで合意したという。
最近では、ニュージーランド政府も同様に、輸入冷凍食品に感染している可能性を検査している。陽性が判明した場合、同国初の事例となる。
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