飲料世界大手英ディアジオは8月10日、自社での二酸化炭素排出量を2007年比で半減させたと発表。バリューチェーン全体でも33.7%の削減に成功したと発表した。同社は2008年に二酸化炭素排出量の削減目標を設定し、2015年には同目標を改訂した上で、複数の項目で2020年目標を設定していた。設定した二酸化炭素排出量目標は、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)から承認されている。
水消費量については、利用効率を46%改善。目標としていた50%にはわずかにとどかなかった。水ストレスの多い地域では、最終製品に使用した水と同量の水を還元し、オリンピックの競技用スイミングプール相当の140万m3を供給した。また、水・衛生アクセス向上のための国際イニシアチブ「WASH4Work」にも参加し、25万人以上を支援。2019年には、国連持続可能な開発目標(SDGs)の目標6「安全な水とトイレを世界中に」の企業チャンピオンとして、SDGs推進団体Project Everyoneから「Global Goals Business Avenger」に任命された。
廃棄物については、全事業所・工場からの埋立廃棄物排出ゼロを達成。また包装・容器でも2020年目標として、リサイクル可能な素材に転換100%を掲げていたが、わずかにとどかなかったものの、99.5%に到達した。リサイクル率も45%となった。包装・容器では重量ベースで50%削減を掲げていたが、実績は46.3%減だった。
ダイバーシティについては、コミュニティプログラムを通じ、女性43.5万人を支援。自社の管理職でも、当初目標35%を上回り、39%を女性が務めている。
節度ある飲酒慣行については、2025年までに有害な飲酒10%削減という世界保健機関(WHO)目標を支持し、約2.3億人に啓発メッセージを伝達。未成年飲酒の危険性についても、若者、親、教師100万人に訴え、教育を実施してきた。
また、同社は過去5年間の考察として、サステナビリティと核となる事業戦略の結びつきや、企業内の全体調整や強力なリーダーシップ、効果的な実行モニタリングの重要性を指摘。ジェンダー平等のすべてのコミュニティへの組み込みの必要性や、インフラへの早期委投資や継続的改善プロセスの重要性についても触れた。
また、同社の長期的なインパクトを拡大していく上では、国際人権NGOケア・インターナショナルや国際水NGOウォーターエイドとの長期にわたる戦略的パートナーシップが有効との考えを示した。
【参照ページ】Diageo celebrates ‘2015-2020 Sustainability and Responsibility’ achievements
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