エネルギー世界大手米エクソンモービルは8月5日、米証券取引委員会(SEC)に提出した2020年度第1四半期開示書類の中で、算出が義務付けられている原油とガスの確認埋蔵量について、現在の価格水準が続けば、約20%減少する可能性があると発表した。
SECは、エネルギー関連上場企業に対し、SECが定めるルールに基づいた確認埋蔵量の算出と、年時開示書類Form 10-K(有価証券報告書に相当)の中での開示を義務付けている。確認埋蔵量は、技術と経済性の双方での埋蔵可能量を意味しており、化石燃料価格が減少し、採掘の経済性を喪失すると確認埋蔵量として扱うことができなくなる。目下、新型コロナウイルス・パンデミックでエネルギー需要の減退により、原油とガスの価格は前年と比べ大きく下がっている。
同社は今回、2020年度の原油とガスの予想価格に鑑みると、2019年の開示書類で発表した確認埋蔵量224億石油換算バレルと比較し、約20%減少する見通しと発表した。シェールオイルやシェールガスが特に大きな影響を受けると見られている。
シェブロンも同様に8月5日、確認埋蔵量が約10%減少する可能性があると発表した。特にパーミアン盆地とオーストラリアが影響受けると言及した。
ロイヤル・ダッチ・シェルとトタルもすでに確認埋蔵量の評価減を実施しており、化石燃料エネルギー大手に対する逆風の影響がバランスシートにも大きな影響を与えてきている。
【参照ページ】Exxon Mobil Form 10-Q
【参照ページ】Chevron Form 10-Q
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