イオンと米化学大手ダウは7月29日、二酸化炭素排出量削減を目指す「カーボンプロジェクト協定」を締結し、「ダウ・イオン・カーボンプロジェクト」を開始すると発表した。両社で二酸化炭素排出量を削減し、削減貢献分をダウが国際オリンピック委員会(IOC)のカーボンオフセットに活用する。
今回のアクションでは、まず、イオンが、強靭性と弾力性を併せ持つダウのアイオノマー樹脂を使った食品の真空スキンパック包装をイオングループの商品に採用する。この包装により、鮮度保持期間を延長するとともに、輸送時等のダメージから商品を保護する機能が向上することから、食品廃棄物の削減が期待できる。アイオノマー樹脂は、日本では、三井・ダウ ポリケミカルがダウからライセンスを受け、製造および販売している。
ダウは、2017年にIOCとの間で「ダウ−IOCカーボンパートナーシップ」を締結し、他のパートナー企業や団体と協働し、温室効果ガス排出削減につながる活動を推進する「カーボンプロジェクト」を推進している。創出された二酸化炭素排出量削減効果は、第三者検証を経て、IOCの活動やオリンピックムーブメントでのオフセットとして活用される。
今回のプロジェクトは、すでに2019年11月からイオンのグループ会社であるダイエーが牛肉4品目で実験的に導入。その後、段階的に対象商品を豚肉やラム肉などに拡大するとともに、取り扱い店舗を拡大している。今後、鮮魚部門に広げていく計画。また両社は将来的に、「カーボンプロジェクト」を通じ、食品廃棄削減、資源の有効活用、脱炭素社会の実現に向けてともに連携することを表明した。
イオンとダウは、双方とも事業活動やバリューチェーンでの二酸化炭素排出量削減で目標を設定している。同じ目的を共有する企業同士が連携を深め、事業関係を強化する動きが強まっている。
【参照ページ】イオンとダウが「カーボンプロジェクト協定」を締結
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