米国で国際的なカーボンオフセット認証を獲得した世界初の電気自動車(EV)充電ステーションが誕生することとなった。ガソリン・ディーゼル車両をベースラインとし、二酸化炭素排出量の削減効果が認められた。
今回のプロジェクトは、米EV充電ステーション大手Electrify Americaによるもの。すでに全米で430ヶ所以上に充電ステーションを設置しており、2021年末までには追加で800ヶ所、合計3,500基の充電器を設置する計画を進めている。今回カーボンオフセット認証を取得することが決まったのは、そのうちの200ヶ所以上。建設が完成すれば、カーボンオフセット・クレジットを得られることになった。
今回取得したカーボンオフセットは、VerraのVCS(Verified Carbon Standard)プログラムに基づくもの。VCSは、国際環境NGOのThe Climate Group(TCG)、WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)、国際排出量取引協会(IETA)が2005年に策定、2007年11月に公開した基準。今回、VCSの基準書の一つとして2018年に承認された規格「VM0038 Methodology for Electric Vehicle Charging Systems, v1.0」に基づき、認証評価世界大手SCS Global Systemsが適格性を承認した。同規格は、Electric Vehicle Charging Carbon Coalition(EVCCC)が策定を主導した。EVCCCの発足には、Electrify Americaも発足メンバーとして活躍し、2019年には「Climate Leadership Award」も取得している。
Electrify Americaにとって、今回の認証獲得は、規格策定から徐々に整備してきた動きは奏功した形となる。オフセット化することで、EV充電ステーション企業にとっては、環境価値を活用した新たなキャッシュポイントが得られる。この動きは、他のEVステーション設置企業にも広がりそうだ。
【参照ページ】WORLD’S FIRST VALIDATED AND REGISTERED CARBON OFFSET PROJECT FOR ELECTRIC VEHICLE CHARGERS ANNOUNCED BY SCS GLOBAL SERVICES, ELECTRIFY AMERICA AND VERRA
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