ジュエリー世界最大手デンマークのパンドラは6月2日、2025年までに新規採掘の金と銀の使用を禁止すると発表した。新規採掘での森林伐採等を抑止するため、回収・リサイクルした金・銀のみを使用する。サーキュラーエコノミー化による二酸化炭素排出量の削減が狙い。
同社は今回、リサイクル金・銀の使用に切り替えることで、二酸化炭素排出量を銀では3分の2、金では99%以上を削減できると発表。銀と金はリサイクルしても品質が劣化しないという。さらに水消費量も削減できる。例えば、金のリサイクル工程は、新規採掘に比べて、二酸化炭素排出量が600分の1に抑えられるという。
同社は現在もリサイクル素材を活用しており、金と銀のリサイクル品使用率は約71%。特に銀については、購入素材の重量の半数を占めるほど、同社の製品には大量に使われている。銀の多くは、工業用途に使われているが、世界でのリサイクル率は約15%に留まっており、今後リサイクル率を上げるため、サプライヤーとの連携も進めていく。その中で、原料のサステナビリティを担保するため、責任あるジュエリー協議会(RJC)等と連携しながらスタンダード作りも進める。
同社は1月、2025年までに自社での二酸化炭素ネット排出量(カーボンニュートラル)を達成する目標を発表。2020年中には、タイにある宝石工房2ヶ所の消費電力が再生可能エネルギーに切り替わる。すでに科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)からも目標の承認を得ており、さらに2021年にはサプライチェーンでのスコープ3の削減計画も打ち出すことにしている。
【参照ページ】All Pandora jewellery to be made from recycled silver and gold
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