ドイツ消費財大手ヘンケルは7月3日、プラスチック廃棄物削減を資金使途とする社債を7,000万米ドル(約74億円)発行したと発表した。同ボンドは年限5年の私募債で、第一生命保険が全額購入。購入額は第一生命保険が約53億円、第一フロンティア生命保険が約21億円。ヘンケルは今回の社債を「世界初の廃プラスチック削減債」と呼称している。
ヘンケルは、2025年までに包装材を100%リサイクル・再利用可能な素材にすることや、石油由来のバージンプラスチック使用量を50%削減すること、自然環境へのプラスチック廃棄をゼロとすることを目標に掲げている。また、海洋プラスチック削減のためのNGO「Alliance to End Plastic Waste(AEPW)」の発足企業にもなっている。
【参考】【国際】グローバル大手約30社、海洋プラスチック対策でNGO「Alliance to End Plastic Waste」新設(2019年1月23日)
調達資金の使途は、ヘンケル社が製造する商品のリサイクル性の向上や、製造過程における環境負荷の少ない素材の使用率向上(プラスチック素材使用量削減)に資する取組みに全額充当される。
ヘンケルは、2018年にもサステナビリティ・リンクローンでの資金調達を実現した初のドイツ企業にもなっている。同ローンでは、 サステイナリティクス(Sustainalytics)、EcoVadis、ISS-oekomの3機関でのESGパフォーマンスをKPIとし、達成状況に応じて金利が下がる仕組みとした。調達資金は15億ユーロ。
【参照ページ】Henkel first company to conclude a plastic waste reduction bond
【参照ページ】世界初となる廃プラスチック削減債への投資について
【参照ページ】Henkel first German company to conclude a syndicated ‘Green Loan’
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