欧州委員会と国際NGOグローバル・シチズンは6月27日、新型コロナウイルス・パンデミックで発展途上国での治療薬、検査薬、ワクチンへのアクセスを高める国際キャンペーン「Global Goal: Unite for our Future」において、メディアを通じたイベントを開催。61.5億ユーロ(約7,000億円)の資金獲得に成功したと発表した。
「Global Goal: Unite for our Future」は、欧州委員会とグローバル・シチズンが5月4日に発足。発展途上国支援への治療薬、検査薬、ワクチンへのアクセスを高めるための医薬品開発とアクセス向上の双方のための資金募集を実施してきた。活動は、ブルームバーグ・フィランソロピー、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、Wellcome Trust等もパートナーとして参加している。また、EU域外でもカナダ、メキシコ、モロッコ、ニュージーランド、ノルウェー、サウジアラビア、南アフリカ、アラブ首長国連邦(UAE)、英国政府が、同キャンペイーンを支援している。
今回の集まった61.5億ユーロのうち、欧州投資銀行(EIB)が49億ユーロ、EU加盟国が総額4億8,500万ユーロを拠出した。これにより同キャンペーンでの資金獲得額は総額159億ユーロ(約1.9兆円)に達した。
同イベントには40ヶ国政府も参加。新型コロナウイルス関連の医薬品へのアクセスを約束した。また、新型コロナウイルス・パンデミックで大きな打撃を受けたコミュニティの、公平かつ公正な再建をサポートすることも誓った。さらに、今回の国際的な結束によって、中程度以下の低所得国のために、2億5,000万回分以上のワクチンを生産する能力を確保することもコミットした。
欧州投資銀行(EIB)による49億ユーロは、5月4日にEIBが公約した20億ユーロに上乗せされる。EIBは、新型コロナウイルス・ パンデミックと戦うためのEUのグローバルな対応の一環として、EU以外のすべての国での経済回復、より強力な医療システム、持続可能な開発目標の実施に資金を提供するとしている。
EIBは、欧州委員会と世界保健機関(WHO)、そして疫病対策革新のための連合(CEPI)と協力し、新型コロナウイルスのワクチンの生産、テスト、治療法を開発し、拡大するための投資プロジェクトの構築にも取り組んでいる。すでに、ヘルス・ライフサイエンス分野のパートナーと、約60億ユーロの融資プロジェクトもスタートさせたている。
【参照ページ】Coronavirus Global Response: EIB and Commission pledge additional €4.9 billion
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