サントリーホールディングスは6月29日、2050年までにバリューチェーン全体での二酸化炭素ネット排出量をゼロ(カーボンニュートラル)にすることを目指すため、2014年に策定した「サントリー環境ビジョン2050」を改定したと発表した。
今回設定の目標では、2050年までにバリューチェーン全体でカーボンニュートラルを実現する。そのため、省エネの推進、再生可能エネルギーの積極的な導入、次世代インフラの利活用およびバリューチェーンのステークホルダーとの協働を行うとした。
また、水のサステナビリティに向けた目標も設定。全世界の自社工場での水使用を2015年比で半減。また取水量以上の水還元も新たに掲げた。水還元については、欧米の飲料メーカーも早くから目標として掲げており、すでに達成している大企業も多い。
それ以外にも同社は、「プラスチック基本方針」として、容器包装のデザイン変更等によりプラスチック使用量の削減をした上で、グローバルで使用するすべてのペットボトルの素材を、リサイクル素材と植物由来素材に100%切り替え、化石由来原料の新規使用ゼロの実現を目指している。
一方、水サステナビティについては、水ストレス地域に関する言及がなく、また調達においては「森林破壊ゼロ、泥炭地ゼロ、搾取ゼロ」(NDPED)方針が打ち出されておらず、この当たりは引き続きの課題となる。
【参照ページ】「サントリー環境ビジョン2050」を改定
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