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【イギリス】BP、石油化学事業をイネオスに5400億円で売却。資産売却を加速

 石油・ガス世界大手英BPは6月29日、石油化学事業部門を英石油化学大手イネオス・グループ・ホールディングスに50億米ドル(約5,400億円)で売却することで合意したと発表した。

 BPの石油化学事業は、芳香族とアセチルが主体。アジア、欧州、米国の14ヶ所に工場(合弁工場含む)を持ち、生産量は年量970万t。特にアジアで高い成長を誇っていた。芳香族では、ポリエステルプラスチック製造の主要原料である精製テレフタル酸(PTA)とその前駆体であるパラキシレン(PX)で世界大手。アセチルでは、酢酸及び無水酢酸などの派生製品で世界大手で、ケミカルリサイクル技術BP Infiniaや、アセチル化木材開発TricoyaのBP持分も売却対象となった。

 BPは、財務改善や新資源開発のため、資産売却を進めている。2019年には50億米ドルの資産売却を2020年末までに実現する目標を立てていたが、2月に150億米ドルに目標を引き上げた上で、2021年中旬までに目標達成期間を引き伸ばしていた。今回の資産売却で、引き上げ目標を達成する形となった。今回の売却で従業員約1,700人がBPからイネオスに移る。一方でBPは、2020年末までに1万人のレイオフも計画している。

 今回の合意では、BPはイネオスに4億米ドルの手付金を支払い、次に売却完了時に36億米ドルを支払う。その後、2021年の3月、4月、5月に1億米ドルずつ、最後の6月に7億米ドルを支払う。

 BPは今回の売却について、「エネルギー転換を進めるため」と語り、石油化学事業から脱炭素化を進める一歩という考えを匂わせた。

【参照ページ】bp agrees to sell its petrochemicals business to INEOS

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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