米環境NGOマイティー・アースは6月15日、住友商事がバングラデシュで建設を進める石炭火力発電新設プロジェクト「マタバリ超々臨界圧石炭火力発電事業」について、住友商事と日本政府を非難する声明を発表した。バングラデシュ政府が再生可能エネルギー100%への政策を発表する中、主要観光地の沿岸部に石炭火力発電所を建設しようとする行為を強く批判した。
同案件は、住友商事、東芝、IHIの3社がコンソーシアムを組み2017年に受注したプロジェクト。輸入石炭を燃料とする高効率の超々臨界圧石炭火力発電を採用し、発電容量は1,200MW(600MW×2基)で、バングラデシュにおける総発電容量の約1割を担う大型プロジェクト。同事業の資金は、国際協力機構(JICA)が有償資金協力の円借款を行い、JICAの円借款案件としては過去最大規模の約5,000億円の支援をしている。
同案件は、住友商事が、発電所の土木工事と補機供給、海洋土木工事、港湾建設を担い、東芝プラントシステムと五洋建設に再委託した。東芝は蒸気タービン・発電機の供給と据付を、IHIはボイラの供給と据付を担当している。
マイティー・アースは今回、同案件は、予算を超過した悪い投資案件で、発電コストも高く、その上、住友商事と日本政府のレピュテーションを傷つけていると強く批判。反対を主張する10の理由をあげ、プロジェクトの撤回を求めた。
【参照ページ】Ten Reasons Why Sumitomo’s Matarbari Coal Plant is a Terrible Idea
【参照ページ】バングラデシュにおける火力発電所および港湾建設工事受注について
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