ノルウェー外務省は6月8日、同日の「世界海洋デー」に合わせ、ノルウェー開発協力局(Norad)、国連開発計画(UNDP)、ベトナム海洋諸島局(VASI)、ベトナム天然資源・環境省等と協働し、プラスチック廃棄・汚染対策プロジェクトを展開すると発表した。
今回発表のプロジェクトは、プラスチック廃棄管理プロジェクト「Scaling Up a Socialised Model of Domestic Waste and Plastic Management in 5 Cities(DWP5C)」と、プラスチック汚染改善プロジェクト「Ending Plastic Pollution Innovation Challenge(EPPIC)」の2つ。資金はノルウェー外務省と開発協力局が拠出する。
DWP5Cでは、農家組合や女性組合等の地域組織と協働し、廃棄物の分別、回収、リサイクルや堆肥化を実施し、再生素材市場を育成。さらに企業と協働し、サーキュラーエコノミー型への転換に向けた投資を促していく。また、国連開発計画(UNDP)と協働し、地方政府に対し、廃棄物規則の導入を促す。
EPPICでは、ベトナム、タイ、インドネシア、フィリピンの沿岸地域におけるプラスチック汚染問題解決に向け、6月25日からASEAN諸国を対象に革新的なソリューション提案を募集する。受賞者はUNDPからの技術・財政支援が受けられ、提案されたソリューションを展開していくことができる。第一段階としては、国連教育科学文化機関(UNESCO)世界遺産のベトナムのハロン湾とタイのサムイ島で実施する。
今回の発表のため、ノルウェー政府、UNDP、ベトナム政府、ベトナム地方政府、ベトナム関連組織は、合同でワークショップを実施。ノルウェー政府からは、持続可能な海洋管理に関する優先事項と、海洋プラスチックごみ削減に取り組む地域の活動に関するビデオメッセージも送られた。
また、ワークショップ後には、廃棄物収集業者、女性協定、観光業界関係者等による円卓会議も実施。廃棄物はサーキュラーエコノミーの資源であり、社会的に立場の弱い人々の保護と関与の重要性が指摘された。さらに、以前実施したホイアン・プロジェクトでは、地域の廃棄量の削減や、廃棄物収集・分類スキル向上、廃棄物収集業者との関係構築を実現し、今後も導入には困難が伴うものの、全員の参加が重要であることが共通認識として合意された。
【参照ページ】Norway, Vietnam and UNDP join forces to tackle waste and plastic pollution
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら