中国人民銀行、国家発展改革委員会、中国証券監督管理委員会は5月29日、中国版グリーンボンド・ガイドラインの最新版「グリーンボンド適格プロジェクト・カタログ(2020年版)」の草案を発表し、パブリックコメントを6月12日まで募集すると発表した。
中国では、グリーンボンドの適格資金使途を示したガイドラインがこれまで乱立しており、中国人民銀行が2015年に「グリーンボンド適格プロジェクト・カタログ(2015年版)」を、国家発展改革委員会が2016年に「グリーンボンド発行ガイドライン」を、2017年には中国人民銀行と中国証券監督管理委員会が共同で上場企業向けのグリーンボンド・ガイドラインを策定している。今回は、3機関が合同で「グリーンボンド適格プロジェクト・カタログ(2020年版)」を発表しており、制度の一本化が期待されている。
今回の草案の大きな特徴は、これまでいずれのガイドラインにも盛り込まれれいた高効率石炭火力発電や天然ガスを含む化石燃料が削除されたこと。これまで国際的なガイドラインでは、高効率石炭火力発電や天然ガスは資金使途として認められていなかったが、中国では容認されていたことが批判を呼んでいた。今回、国際的な水準に合わせるため、化石燃料を除外したという。
その他、今回のガイドラインは、国家発展改革委員会、工業情報化部、自然資源部、生態環境部、住宅都市農村建設部、中国人民銀行、国家エネルギー局が2019年3月に合同で発表した環境産業ガイドライン「グリーン産業ガイダンス・カタログ(2019年版)」が基になっている。但し、同目録では、クリーン化石燃料は含まれていたが、グリーンボンド・ガイドラインとしては敢えて削除したことが伺える。
また従来のガイドラインとの違いでは、水素、持続可能な農業等も盛り込まれた。これらはいずれも「グリーン産業ガイダンス・カタログ(2019年版)」が基になっている。
【参照ページ】关于印发《绿色债券支持项目目录(2020年版)》的通知(征求意见稿)
【参照ページ】China's top regulators announce they will exclude fossil fuels from their green bonds taxonomy. It’s a major development!
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