世界経済フォーラム(WEF)は5月28日、2020年の時点で重要度の高いシステミックリスクとして6つのリスクと特定し、対策には年間で6.27兆米ドル(約680兆円)の追加投資が必要とする試算を発表した。
今回のレポートは、WEFが1月15日に発表した「グローバルリスク報告書2020年版」を基に、6つの重大なシステミックリスクとして、「気候変動」「水の希少性」「地政学的不安定」「テクノロジー進化」「人口シフト」「実質金利の低迷の長期化」を特定した。その上で、各リスク分野の必要投資額を試算。投資ギャップが年間6.27兆米ドルと弾き出した。
【参考】【国際】世界経済フォーラム、グローバルリスク報告書2020年度版を発表(2020年1月18日)
(出所)WEF
その上で、投資及びリスクマネジメントのフレームワークとして、「理解」「協働」「設計」「投資」「変革」「モニタリング」の6つのステップを提示。各リスクにといて、各々のステップがどこまで進展しているかも分析し結果を示した。特に地政学不安定や人口シフトの領域では、ステップのでの進展が必要となっている。
今回の提示のフレームワークでは、「理解」の次に「協働」が位置づけられている点が非常に特徴的。今後ますます数多くのイニシアチブが生まれていきそうだ。投資側の動きでは、特に政府系ファンドや機関投資家はシステミックリスクに対応する投資をすでに始めていると一定の評価を下した。一方、課題は投資対象となるビジネスモデルや技術分野でのイノベーションにあるとも指摘した。
【参照ページ】World Economic Forum Releases Framework to Help Investors Address Six Global Risks
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