欧州議会は5月13日、将来の水ストレスに備え、工業用廃水を農業用水として再利用するための排水のEU統ー水質基準を設定するEU規則を賛成多数で可決した。すでにEU理事会も通過。同規則は、官報掲載の20日後に施行される。
今回のEU規則は、2018年に欧州委員会が提案。工業用廃水の農業用水活用を増やすため、水質基準の最低基準を設定した。基準は、作物に応じ4段階での排水基準を設けた。検査項目としては、大腸菌、検水の5日間の酸素要求量(BOD5)、浮遊物質量、濁度(NTU)の4つとした。各々、水質検査頻度も定めている。
今回の規則では、廃水を排出する事業者にリスクマネジメント計画の策定も義務化。計画策定の際には、最終需要家、及び廃水処理を別の事業者が実施する場合は廃水処理事業者等と協議の上で決めることも義務付けた。
EUは、今回のルールにより、現状年間の廃水農業用水活用が17億m3のところ、66億m3まで増やすことができると試算。結果、EUの水系や地下水からの取水量を5%以上削減し、水ストレスを5%以上低減できるとみている。
【参照ページ】Parliament approves increased water reuse
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