国連環境計画(UNEP)は5月12日、将来のパンデミックリスクを緩和するため、人獣共通感染症のマッピング作業を強化すると発表した。インフルエンザウイルスやコロナウイルスは、人獣共通感染症で、動物がウイルスを運ぶ過程で変種が表れ、新型コロナウイルスのようなパンデミック性の高い種が出現する。
今回発表のアクションは、UNEPが同日に発表した「新型コロナウイルスへの対応」プログラムの一つ。同プログラムでは、新型コロナウイルス・パンデミックを受けてのUNEPの対策として、「医療対応で使用されている医薬品、医療用防具等の大量使用による環境汚染」「生態系研究強化」「グリーンリカバリーと持続可能な消費の推進」「国際的な環境ガバナンスの強化」の4つを挙げた。このうち2番目の「生態系研究強化」の中に、人獣共通感染症のマッピング作業が入る。
感染症の対策では、これまでのようにWHO(世界保健機関)を中心としたヒト感染症、FAO(国連食糧農業機関)を中心とした動物感染症だけでなく、感染経路全体での対策を要する生態系アプローチが重要になってきている。そのため、生態系を所管するUNEPが感染症対策でも貢献していく。
【参照ページ】UNEP steps up work on zoonotics, protecting environment to reduce pandemic risks
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