コンサルティング世界大手米マッキンゼーは5月6日、気候変動を1.5℃に抑えるためには、農林業セクターでの削減が重要とするレポートを発表した。世界全体での排出量のうち、農林業での排出量割合は27%。エネルギーセクターの18%を超える。
今回のマッキンゼーは、農林業セクターでの排出状況と削減ポテンシャルの大きい分野を示した。農林業の排出量は、消化管内発酵が8.3Gt、土地利用変化5.2Gt、米栽培2.1Gt、畜産糞1.8Gt、農場エネルギー利用1.0Gt、合成肥料0.6Gt、サバンナ燃焼0.6Gt、その他0.3Gtとした。大半は、農林業の中で発生するメタンガス(CH4)や一酸化二窒素(N2O)。
その上で、テクノロジー活用で削減できる分野のコストを試算し、提示した。削減がしやすい分野としては、農場エネルギーへの再生可能エネルギー転換で、むしろコストを削減できる。インドや中国での肥料散布過多をやめることもコスト削減効果がある。一方、畜産分野からのメタンガスについては、コストが高いため、この分野でのイノベーションには大きなバリューがある。
レポートの最後では、代替プロテインについても触れ、消費改善での二酸化炭素排出量削減効果についても多少触れた。
(出所)Mackinsey
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