製造業世界大手米HPは、Green Electronics Councilの電子製品の国際環境認証「EPEAT」から、ゴールド認証を38製品で、シルバー認証を269製品で取得したと発表した。同社によると高評価の認証製品数でHPが世界一になったという。
Green Electronics Councilは、コンピュータ関連製品のエコ製品を推進するため2005年に米ポートランドに設立したNGO。同NGOが運営する「EPEAT(Electronic Product Environmental Assessment Tool)」認証は、製品とメーカーの双方の環境パフォーマンスを評価し、スコアが高いとゴールド、シルバー、ブロンズが付与される。EPEATの評価項目には、製品では、省エネ、製品パッケージ、製品寿命、使用原材料、大気汚染物質、修理やリサイクルの容易さ等が、メーカーとしては、廃棄マネジメント、製造工程の有害化学物質、ライフサイクル・アセスメント(LCA)等がある。
EPEATは製品品目ごとに基準が設けられており、現在、PC、携帯電話、カメラ、サーバー、テレビ、太陽光発電パネルについて基準が策定済み。
【参考】【インド】電子製品の環境評価システムEPEAT、ついにインドに進出(2014年8月13日)
EPEATの製品認証は、海外大手メーカーには浸透しており、アップル、デル、レノボ、HP、マイクロソフト、サムスン電子、LG電子、エイサー、アスース、ダイナブック・アメリカ等が取得。日本でもパナソニックや富士通、EIZO、iiyamaも取得している。パナソニックは、米国でPCでブロンズを取得、富士通はドイツやアメリカでPCやディスプレイのブロンズを取得している。一方、アップルは非常に多くの製品でゴールドを取得している。
今回、製品数が世界一となったHPは、サーキュラーエコノミー化を推進しており、海洋プラスチックを活用した筐体パーツの活用とを進めてきた。また低炭素化等も遂行してきたことで、今回多数の製品でゴールドを取得した。
【参考】【アメリカ】HP、海洋プラスチックの再生素材を活用した世界初のPC発売。2020年には全モデルに(2019年10月1日)
今回HPは、EPEATでのゴールド取得に満足せず、さらに環境フットプリント低減を進めると発表。すでに独自に技術により2025年には、全個人向け製品でのプラスチック使用量の30%を再生プラスチックで生産できることを目指しているという。発泡スチロールの包装もパルプ製に切り替える。また、関連グッズのであるノートパソコン・ケースやリュックサック等の最新モデルでは、再生プラスチック100%になっている。
【参照ページ】HP Announces the World’s Most Sustainable PC Portfolio
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