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【オーストラリア】ウエストパック銀行、2030年一般炭融資残高ゼロ。2050年カーボンニュートラル

 オーストラリア銀行大手ウエストパック銀行は5月4日、2050年の二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を実現するための長期目標と2023年までに実施するアクションプランを発表。その中で、大規模な石炭ダイベストメントを打ち出した。

 今回の発表では、一般炭(石炭)採掘では、2030年までに投融資残高をゼロにするため、石炭採掘事業者には事業転換を働きかける。原料炭(石炭)については、投融資を継続しつつも、製鉄での石炭依存度を下げる技術開発を支援していくとした。

 発電分野では、投融資全体での平均排出係数目標を設定。2025年までに0.23tCO2e/MWh、2030年までに0.18tCO2e/MWhに引き下げると定めた。現時点での排出係数は0.26tCO2e/MWhで、オーストラリアの電力全体の0.75 tCO2e/MWhを大きく下回る。同社はすでに発電セクターへの投融資ポートフォリオの75%は再生可能エネルギーと強調した。ただ一方で、平均での排出係数目標としていたことで、再生可能エネルギーへの投融資を増やせば、その分石炭火力発電への投融資も可能となることから、環境NGOからの批判が続きそうだ。

 個人投資家向けには、低炭素型の金融商品や、災害時の支援、提携している運用会社BTの運用商品でのESG情報開示強化等を打ち出した。

 二酸化炭素排出量全体では、スコープ1とスコープ2で、2025年までに2016年比85%、2030年までに同90%減を宣言。スコープ3では、2030年までに2016年比35%減を掲げた。排出分については、豪政府が認めたカーボンオフセットでゼロにする。

【参照ページ】Climate Change Position Statement and 2023 Action Plan.

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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