経済産業省は5月1日、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンのコンビニエンスストア大手3社のフランチャイズチェーン(FC)加盟店の人手不足等の是正に向けた自主的行動計画の進捗状況を公表した。同計画の発表は、2019年3月26日に経済産業省が要請したもので、今回が2回目。
【参考】【日本】コンビニ大手3社やポプラ、人手不足対策「行動計画」発表。加盟店負担削減や外国人採用補助等(2019年4月30日)
セブン-イレブンは、2020年3月から営業時間に応じたフランチャイズ手数料の改訂を実施。加盟店当たりの利益は年間で平均約50万円改善する見込みだという。営業時間短縮では、234店舗が契約時間を変更。深夜休業を導入する際のガイドラインも2019年11月に策定し、実証実験を進めている。また、2019年9月にオーナー・ヘルプを担う組織を240人規模で設立。店舗で一時的に人手不足が生じた際、加盟店が派遣人材を活用できる制度を利用できる店舗も概ね12,275店に拡大した。LINEを使った公募採用チャネルも開設した。省人化を支援する10種の設備の導入も進めており、895店舗に導入済み。
同社は、販売期限が迫った商品でnanacoカード支払い時にのみポイントを付与する制度も、2019年10月30日から北海道と四国で、2月から九州、5月11日から全国店舗で実施する。鮮度食品で味・品質を担保しながら販売期限を延長するアクションも含め、2月には実施店舗で、廃棄減少による商品売上増が加盟店当たり約4万円だったという。
ローソンは、元日休業実験や深夜無人実験を実施、検証中と発表した。時短営業は2018年末の40店舗から2019年11月には118店舗にまで増えた。年省人化に向けてはセルフレジ等の導入を進めている。本部の経営目標を売上から加盟店利益に変更し、店利益前年度比110%を目指している。全社員の賞与KPIも店利益に変更した。単店で経営が厳しい加盟店支援策では、1年間限定で月4万円の支援等を得られる制度を設けた。廃棄ロス削減も進めている。
ファミリーマートは、2020年3月から時短営業の申込受付を開始し、2020年6月の開始に向けて準備中。毎日時短と日曜時短の2パターンを設けた。省人化設備の導入も展開中。加盟店の経営支援のため、廃棄ロスの加盟店の負担割合を下げたという。
3社とも、重要指標となる加盟店オーナーの満足度や、人手不足の解消度合いについては、発表していない。
【参照ページ】コンビニエンスストア各社が行動計画の進捗状況を公表しました
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