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【国際】プリマス海洋研究所、人工衛星からの海洋プラスチック自動検出実証に成功。精度86%

 英プリマス海洋研究所は4月23日、欧州宇宙機関(ESA)の人工衛星センチネル2からの画像データを分析し、海洋に浮遊するプラスチックごみを検知する手法の実証に初めて成功したと発表した。実証実験はカナダ、英スコットランド、ガーナ、ベトナムで実施。同アプローチでは、5mm以上のマクロプラスチック凝集体と、海藻、流木、海泡等の自然発生した浮遊物体を区別でき、精度は平均86%。

 今回の実証実験は、自然環境研究協議会のACCORD研究プログラムが資金を拠出。実証結果は、学術誌「Scientific Reports」で発表された。世界中の水上浮遊プラスチックを検出するための第一歩となった。

 同手法は、まず、海面に浮遊する物体を強調表示するよう設定した画像解析アルゴリズムを活用し、沿岸海域に関する高解像度マルチスペクトル光学衛星の画像データを分析、浮遊残骸指数(FDI)を作成した。

 次に、研究用に配置した浮遊プラスチックを画像解析する知見を持つエーゲ大学と協働し、FDIを通じ、センチネル2の観測を正確に把握し、浮遊プラスチックのオプティカル・シグネチャーを作成。プラスチック検出には、南アフリカのダーバンでの深刻な洪水後に検出されたプラスチックデータを活用。海藻、流木、海泡等との識別を実施した。

 アルゴリズムの開発と検証が完了した後、研究チームは自然界に浮遊してしまっているプラスチックを探索。カナダのガルフ諸島、スコットランド、ガーナのアクラ、ベトナムのダナンの4ヵ所で実証実験を行った。FDIや、観測対象物体固有の電磁波の散乱・放射特性上の特徴「スペクトル・シグネチャー」、植生の分布状況や活性度を示す指標「正規化植生指数(NDVI)」等を活用し、プラスチックが優勢であると疑われるピクセルを手動で選択。単純ベイズ確率モデルを用いて浮遊物質を自動分類した。

 今回調査を行った4ヵ所では、プラスチック分類精度は平均86%。ガルフ諸島100%、アクラ87%、スコットランド83%、ダナン77%となった。精度が至らない理由は、浮遊残骸の画素が不十分で、プラスチックを海泡と取り違えたことにあるとした。同研究チームは、濁った沿岸水域や大規模な河川系における浮遊プラスチック検出精度改善に向け、引き続き研究に取り組むとした。

【参照ページ】First successful study to detect marine plastic pollution using satellites

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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