アフリカ開発銀行(AfDB)は4月18日、ウガンダおよびタンザニアで計画中の世界最長の加熱パイプライン建設「東アフリカ原油パイプラインプロジェクト(EACOP)」に対して融資をしていないことを明確にした。環境NGO100団体以上は3月24日、AfDBが同プロジェクトへの財政支援を計画していると指摘。同プロジェクト、地球規模の気候変動リスク、地域環境や東アフリカの住民数百万人の生活を脅かすとして、批判を集めていた。
アフリカ開発銀行は今回、アフリカ連合(AU)が定めた開発目標アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)のインフラ・プロジェクト組成ファシリティ(IPPF)では、東アフリカの石油・天然ガスパイプラインプロジェクトを行う民間企業へ資金提供を行っていないと主張。過去10年間、石炭関連プロジェクトへの投融資は行っておらず、今回指摘されたプロジェクトへの融資も行っていないと強調した。
また、再生可能エネルギーへの投資を優先している点にも言及。2016年にニューディール戦略を開始して以来、2019年までの再生可能エネルギープロジェクトへの投資は、同行の発電関連投資の85%を占めるとした。こうしたコミットメントは同行の全業務に適用。同社の戦略、方針、行動計画等に明記され、一般公開されているという。2019年には、融資承認総額の約36%を気候変動対策に充てており、2020年から2025年の間に気候変動対応への拠出を250億ドルまで倍増させる予定だとした。
今回NGOからの指摘で批判を集めたが、同行はすべての開発の透明性と説明責任の促進のため、NGOが果たす役割の重要性を高く評価。今後もNGOのフォーラム等に参加し、定期的な情報交換を行っていくとした。
【参照ページ】African Development Bank strongly rebuts claims that it plans to provide financial support to the East African Crude Oil Pipeline Project
【参照ページ】100+ civil society organisations to the African Development Bank: Don’t finance the East African Crude Oil Pipeline
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