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【台湾】オーステッド、商船三井と大統海運との間で洋上風力SOV用船契約締結。CO2フリー型目指す

 デンマーク電力大手オーステッドは4月16日、商船三井と台湾海運大手Ta Tong Marine(大統海運;TTM)との共同出資会社であるTa San Shang Marine(大三商航運)との間で、アジア太平洋地域初の洋上風力保守管理専用作業船(SOV)の15年間用船契約を締結したと発表した。契約主体は、オーステッドの100%子会社であるオルステッド台湾。

 SOVは、洋上風力発電所の開発が最も盛んな欧州で普及するメンテナンス作業の支援に特化した専用船。60人の宿泊が可能で、一定期間洋上での活動ができる。大三商航運が建造するSOVは、オーステッドが推進する台湾の彰化沿岸から35kmから60km離れた彰化洋上風力発電事業の操業とメンテナンスに用いられる。これによりオーステッドは、オーダーメードのSOVを配備する世界初の洋上風力企業となった。今回建造されるSOVは、台中港を根拠地とし、2022年初頭の完成を目指す。

 大三商航運は、今回の契約と同時に、ノルウェー造船所のヴァルド(VARD)の100%子会社ヴァルド・シンガポールとの間で、同契約に投入する新造SOVの建造に関する造船契約を締結した。設計では、技術者が作業船からタービンまで歩いて移動し作業ができるようにするための最先端技術「モーション補正ギャングウェイ」が投入される予定。自動的に海上での作業船の位置を維持するダイナミック・ポジションングシステムや、風による影響を最小化するための3Dモーション補正クレーンの搭載も計画している。これにより、技術者の安全面を高める。レクリエーションラウンジエリアやフィットネス施設等も設置する。

 また、環境負荷の軽減に配慮し、化石燃料による二酸化炭素排出を削減するため船体設計を最適化。ハイブリッドバッテリーも搭載し、操業で化石燃料を一切使用しないことも計画している。

 オーステッドは、台湾政府が洋上風力発電政策を打ち出した直後の2016年に台北オフィスを開設。その後に日本オフィスが開設された。オーステッドは、現地サプライヤーとの協業を積極的に進めるポリシーを持っており、3月18日には、東京電力ホールディングスとの共同出資で「銚子洋上ウインドファーム」の設立でも合意。日本企業との幅広い協業を模索している。

【参照ページ】オーステッド、商船三井と洋上風力分野で協業 アジア太平洋地区初の洋上風力専用作業船の用船契約を締結

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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