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【イギリス】宇宙庁、新型コロナで衛星やドローン活用した医療物資輸送技術開発。予算3.5億円

 英宇宙庁は4月14日、新型コロナウイルス・パンデミックへの対応で、公的医療制度である「国民医療サービス(NHS)」を強化するため、宇宙技術を活用した支援を行うと発表した。欧州宇宙機関(ESA)と協働し、予算規模は260万ポンド(約3億4,900万円)。人工衛星とドローン技術で逼迫が続く医療現場の強化を図る。

 英国は、新型コロナウイルス感染症のピークを迎えており、4月10日と11日は、1日当たりの死者数がいずれも900人を超えた。特に10日に発表された980人は、被害が最も深刻なイタリアの記録を抜き、欧州で過去最多となった。

 英宇宙庁は、人工衛星やドローン技術を活用した医療物資(検査キット、マスク、ガウン、ゴーグル)の配送を実現することで、感染症流行への防止力を高めることができると表明した。同庁は、2019年も宇宙技術を活用した医療技術開発でNHSイングランドに500万ポンド(約6億7,100万円)を提供し、大腸がんのリアルタイム診断、小型の3D表示 X線撮影装置、医療関連のモバイルアプリ等の開発に貢献した。

 今回は、ESAとの協働となるが、ESAは欧州連合(EU)とは別の条約で設立された機関のため、英政府はEU離脱後もESAとの協働を続ける。英政府は2019年11月、ESAに年間3億7,400万ポンド(約503億2,200万円)を拠出すると発表。ESAは、今回の活動資金を、ESAの「ビジネス・アプリケーション・スペース・ソリューション基金」から拠出する。同基金は、英国が主要な資金の出し手となっている。

 宇宙技術を使った新型コロナ対策は民間企業でも多く見られる。英スタートアップLanterneはGPS衛星データと人工機能(AI)テクノロジーを活用し、Google mapでソーシャル・ディスタンス(社会的距離)の実状をリアルタイムで観測できる無料アプリを開発している。

【参照ページ】UK space technologies to boost NHS Coronavirus response

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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